福島4町の特産スイーツ集結!日本橋で「ふくしまスイーツフェア」開催へ
福島県沿岸部の4町が特産品を活用した菓子を一堂に販売する「ふくしまスイーツフェア」が、12月8日から12日まで東京・日本橋の「日本橋ふくしま館MIDETTE」で開かれる。大熊町、富岡町、楢葉町、広野町と産経新聞社が連携し、震災と原発事故からの復興を後押しする取り組みの一環で企画された。各地で再び栽培が進むキウイ、パッションフルーツ、サツマイモ、バナナを使用した土産向けスイーツ4種類が販売され、地域資源の新たな魅力発信を狙う。

提供されるのは、大熊町産キウイを使った「シカクイキウイ」、富岡町産パッションフルーツによる「めひかり果実チョコ 富岡パッションフルーツ」、楢葉町のサツマイモを用いた「ならはのひとくち焼いも」、広野町産バナナを使った「バナボー」。いずれも高校生が特産品をテーマに競う「スイーツ甲子園 ふくしまチャレンジカップ」と連動して開発され、同コンテストの審査員を務める著名パティシエ4人が監修やアドバイスを行った。
「シカクイキウイ」は、原発事故で途絶えたキウイ栽培を復活させようと立ち上がった「おおくまキウイ再生クラブ」が育てた果実を使用。台湾のパイナップルケーキをイメージし、キウイの果肉を煮詰めたあんをクッキー生地に包んだ。大学生らで起業したReFruitsが企画し、酸味と甘味の調和が特徴だ。
富岡町の「めひかり果実チョコ」は、町で栽培したパッションフルーツを使用。「いわきチョコレート」(福島県いわき市)が商品化し、「パティシエ・シマ」(東京都千代田区)の島田徹シェフが監修した。魚のメヒカリを模したビターチョコの中にキャラメルを閉じ込め、芳香と甘酸っぱさが際立つ。
楢葉町の「ならはのひとくち焼いも」は、干し芋製造で出る端材を再利用しペースト化。町内の特産品開発センターが商品化し、「アンヴデット」(東京都江東区)の森大祐シェフが助言した。サツマイモの甘さと滑らかな口当たりが特徴の焼き菓子に仕上げた。
広野町の「バナボー」は、町産バナナのフリーズドライを使用。福島県立ふたば未来学園高校とパレスホテル東京(東京都千代田区)のシェフショコラティエ、小林美貴氏が共同開発。口溶けが良く、濃厚な甘味が際立つ。
これらの背景には各町の農産物再生の歩みがある。今回のフェアは、復興の成果を首都圏で体感できる機会となる。

