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【アクセラレータ×Givee対談インタビュー】経営者マッチングアプリ「COLABO」×地方が生み出すビジネスと、目指す未来とは

 仕事上の出会いをつくる手段として、ビジネスマッチングアプリを活用する人が増えている。アプリは、ビジネスパートナーを探すものから転職・副業を目的とするものまで様々。場所を選ばない利便性の高さから、移動中や寝る前などの隙間時間にも活用でき、ビジネスマン同士の新しい出会いの場として普及が進んでいる。アプリ利用のメリットは様々あるが、中でも注目したいのが、“地域を越えた出会い” の醸成。アプリを使うことで場所を問わない出会いを生み出すことができるため、特に地方のビジネスマンにとってはビジネスチャンスを大きく広げる手段となり得る。

 ビジネスマッチングアプリは複数あるが、中でも利用者を経営層に限定し質の高い運営をしているのが「COLABO(コラボ)」。経営層だけが使用できるため、マッチング後はスピード感のあるビジネス展開が期待できる。現状、マッチングは案件ベースではなく互いの考え方や企業理念への興味関心・共感がきっかけになることが特徴。今回はCOLABOを運営する株式会社アクセラレータの代表・及川真一郎氏と、仙台で動画企画制作をメインに行うGivee株式会社の代表・村上卓斗氏による対談が実現。LocalBook編集長(ローカルリンク株式会社代表)の神庭が聞き手となり、COLABOが生まれた経緯や地方展開へのビジョン、仙台でのアプリ活用事例などをお話いただいた。

地域を超えて情報感度の高い経営者に会えるビジネスマッチングアプリ「COLABO」

―まずは、おふたりの自己紹介をお願いします
村上:Giveeの村上です。仙台市を拠点に、映像制作やマーケティング、SDGsのコンサルティングをメインでやっています。東京で4年程働いた後に故郷に戻って起業したんですが、今思っているのが「地方で事業をするのって本当に大変だ」ということですね。やっぱり、0から何かをつくるのがすごく難しいです。特に、人脈をつくるのは大変。かつ、仙台だと昔からのお付き合いみたいなものもあって、なかなか仕事がとれないんですよ。それもあって、地域を超えた人脈をつくれるのでCOLABOには助けられてます。仙台にいながら東京や九州の仕事を貰いつつ、動けているっていうのが今ですね。

及川:アクセラレータの及川です。2017年11月にCOLABOをリリースしまして、登録者は法人格の執行役員以上というボーダーを設けています。ビジネスマッチングは、元を辿ると2000年代前半くらいにはWEBサービスになっていたんですよ。当時は「ニーズをマッチングする」という目的でサービスがあって、なにかをつくってほしい人となにかをつくれる人を繋ぐ、というものだったんです。でも、今の時代は、案件ベースでも良いんだけどやっぱり「誰と仕事をするのか」が重要。人との出会いによって事業の質や成長が変わる、というのを僕も実際に体験しているので、こういうアプリを作ったという経緯があります。誰かと出会うことによって、事業の進み方とか角度も変わるじゃないですか。当然誰とでも合うわけじゃないし、全員が恩恵を受けるわけじゃないですけど、中には出会いによってものすごい変化が起きることもあって、そういう方が面白いと思っています。

村上:確かにそうですよね。直接的に売り上げが上がれば1番良いですけど、出会った人の紹介から別の案件に繋がったりもするし。僕は事業をはじめて結構すぐからCOLABOを使ってますけど、すごくありがたいですね。仙台にいて東京のひとに会えるっていうのは1番の魅力です。

―村上さんがCOLABOを使い始めたきっかけはどういったものだったんでしょうか?
村上:事業をはじめて「いろんな人に出会いたい」と思ったときに、『経営者 人脈 マッチング』というキーワードで検索したのがきっかけだったと思います。

及川:確かに、そうやって調べてくれる人は結構いるみたいですね。

村上:自分から調べて見つける人が多いので、情報感度が高い人たちが使っている印象があります。

及川:ユーザーの属性はITやクリエイティブ関係の人が多いんですけど、そこに軸をひとつプラスするとしたら「情報感度」。スマホでアプリを使って誰かに会おう、となるわけですから。会う、ということに関心があるか無いかっていうのはものすごく重要です。

―現在、登録者はどのくらいなんでしょうか?
及川:今は3300人くらいですね。ほとんどが1社1人の登録なので、会社数で言うと3200社以上登録してるんじゃないかな。こちらから強烈にプロモーションをした、というわけではないんですけどね。

村上:それがすべて経営層ですもんね。ニーズがあったってことですよね。

及川:そうだと思います。ただ、日本全国で考えれば100万社以上の会社があるので、規模としてはまだ1%に満たないので、広げるためにどう考えていくかが重要だと思っています。

普通に過ごしていれば出会えない人と繋がれるアプリ「COLABO」

―そもそも、ビジネスマッチングのアプリにしようと思ったのはなぜなんでしょうか?
及川:1つは、自分自身で経営者勉強会や交流会を運営したことがきっかけですね。リアルに出会えるのは、価値はあるんですけど、非常にローカル。東京に限定してしまうんです、どうしても。でも、事業パートナーは東京にこだわる必要はないと考えたときに、アプリ化の必要が出てきました。あともう1つは、自分に関連のない人との出会いが必要だなと思ったこと。人との繋がりって、知り合いからの紹介がきっかけになることが多いじゃないですか。そうなると、結果出会うのは自分に近い人ばかりになる。一方で、実は事業に有益な人だとしても身近にいないと出会えない、というジレンマが常につきまとう。というのもあって、COLABOでは1日に4人ずつランダムで人を表示しています。あれは、普段出会わない人とマッチングすることによって新しい発見が生まれるんじゃないかという意味を込めています。カテゴリ検索とかも入れようと思っていたのですが、そうなると自分がいつも会う人と同じような枠組みの人としか出会えなくなります。これだとあまり意味が無いと思っていて、新しい出会いや発見をしてほしいためこのようにしています。

―ありがとうございます!村上さんが実際使ってみて、良かったと思うことを教えてください。
村上:圧倒的に良かったのは、普段出会えない人と会えるということですね。COLABOが無ければ繋がってないだろうという人と会えて、ビジネスに繋がる。この出会いが売り上げにも繋がるし、会社が1年持った理由でもあると思っています。自分が動いた分だけ人に会えるっていうのは1つ目の良かったところです。あともう1つが、地方だけど東京の人に会えるということですね。場所を問わず、遠隔でも出会えるというのは今の時代ならではだなと思います。この2つは強く思いますね。

「交流する場所」という共通概念があるから繋がれると語る及川さん

COLABOがきっかけで、総額150万円の売り上げに!

―COLABOを使いこなすための、おすすめの使い方はありますか?
及川:積極的に自分からオファーを出すと、良い人に出会えると思います。結構、オファーが来ることを待ってしまう人が多いのですが、これが本当にもったいない。すごい会社の人が登録してることもあるのですが、そういう人って自分からはあまりオファーしないんですよ。基本は、オファーが来たときにどうしようか考える。そういう意味で、自分から積極的にオファーを出すことは結構有効な手段だと思いますね。

村上:分かります。どうしても待っちゃいますよね……。COLABOという場での、自分の魅力の伝え方ってありますか?

及川:やっぱり、自己紹介の情報量はある程度あったほうが良いです。淡々と事実だけ書くようなものではなくて、親しみやすい文章の方が良いと思いますね。イメージとしては、名刺交換をしたときに1~2分喋るような内容。やっぱり、人柄も気になるじゃないですか。「あった時にすごく怖い人だったらどうしよう」とか、ちょっとは警戒するわけですよね。そこを取っ払うためにも柔らかい言葉で書く必要があると思います。COLABOは企業HPじゃなく、交流会みたいなもの。固くなりすぎないほうが良いです。

―COLABO利用者の傾向や事例も教えていただけないでしょうか?
及川:ヘビーユーザーは、毎日欠かさず更新とオファーをしているって聞きますね。自分もCOLABOを使ってユーザーとお会いするようにしているんですけど、話を聞いていると平均して月3~5人会っている人が多い印象ですね。

村上:COLABOがきっかけで、弊社では総取引額150万円くらいになってますよ。COLABOで知り合った人からの紹介とかも含めると、初年度でそのくらいいきましたね。

及川:それはすごいですね。このアプリを使うことによってどういう結果が得られるか、という実例が正直こちら側では分からないです。マッチングまでは追えても、最終地点は僕らの手を離れてしまっているので、機会はたくさんつくれているはずと思ってはいますが。

村上:本当にそうだと思います。僕らみたいなできたての会社が、COLABOきっかけで1年目に150万の売上げを立てるって、結構すごいことです。

様々なビジネスのきっかけを提供する「COLABO」

COLABOが目指すビジョン「地域を超えたコミュニケーション」の実現と未来への展望

―利用者の年齢層はどのくらいになりますか?
及川:25歳から35歳くらいが多いように感じます。社会人を何年か経て起業した、みたいな方が多い印象ですね。業種によっても年齢層は結構違います。たまに、40~60代くらいの方もいますね。今後シニア起業家は注目していきたいですね。人口的に、もっと増えていくと思っていて、そのくらいの年代にももっとリーチさせていこうと思っています。

―利用者のエリア分布に傾向はありますか?
及川:人口分布に比例しますね。だから、東京・名古屋・大阪・福岡が多いです。現状、47都道府県に各1人はいるという状況にはなってきてます。けど、やっぱり主要都市以外はグッと下がりますね。でも仙台は比較的多くて、福岡と同じくらいいるかもしれないです。

村上:利用者のエリアに偏りが出るのは、単純にリテラシーの問題ですかね。

及川:思っていた以上に、東京と文化が違うからだと思います。結構多いのが、起業モチベーションのある人が都市部に出ちゃうということ。

村上:確かに…。仙台で40万円の案件って、東京に行くと150万円くらいになるんですよ。そうなると、どうしても東京での案件開拓がメインになりがちです。地元で独立する理由ってなんだっけ、って思ってしまうことも正直あります。でもこういうアプリで仙台の人と知り合って、チームを作って大きい案件に取り組めたりもするのでローカルで登録してくれる人が増えたら良いですね。

及川:そうですね。ビジネスするなら都市部が良い、となってしまうのは、ITが進んだとしてもこれまでは地域差の壁が大きかったっていうことですよね。でも、今後COLABOのようなサービスが普及することによって、少しずつ地域の壁はなくなっていくと思っています。それこそ、地方で起業する文化をつくることにも役立てられるのではないかと。

村上:地方のアクティブユーザーが分かるような仕組みがあったら良いですね。「東北で活躍する企業10選」みたいな記事があって、そこに仕事を依頼できる仕組みとか。

及川:なるほど。今考えているのが、COLABOに「課題解決」というメニューを付けようかなと。今は、例えば「映像を作る会社に出会いたい」と思っても調べようが無いですよね。そこを繋げるために、カテゴリという概念を設けようかなと思っていて。あとは、たくさん使ってくれているユーザーをランキングにするとか。現状は、使っても使わなくても差がないということが課題なので。

―今後、COLABOを通じて実現したい世界観はありますか?及川さん、村上さん双方の視点からお聞きしたいです。
及川:1つは、日本国内で地域を超えたコミュニケーションがもっとできたら良いということ。どうしても地域毎にコミュニティができてしまいますけど、その垣根を越えられるのはITなので。もう1つは、海外で働く日本人とのマッチングですね。例えばタイの日本企業と国内の企業が、COLABOで出会えるような仕組みができたらいいなと考えています。言語の調整は難しいので、まずは国外にいる日本人と出会えるように。

村上:それ、良いですね!今、東北では岩手の伝統工芸品『南部鉄器』などがグローバル的にも売れていて、うちも卸しみたいな立ち位置で関わっているのですが、中国で売りたいというニーズがあっても現地に知り合いがいないんですよね。まず話せる人もいない。で、どうするかというと、企業を探すところから始まって相場の3倍くらい払って提携したりする。でもCOLABOを介して直で繋がることができれば、このコミッションはその人に支払えたり製造元に還元できたりしますからね。この世界観、絶対実現してほしいですね。

及川:あと、オンラインミーティング機能の実装ですね。直接会えない場合もオンラインでコミュニケーションできたらいいですよね。COLABOとオンラインミーティングの相性はすごく良い。

村上:地方で個々人が強くなってきているので、COLABOを通じてそこをまとめられたら良いですね。地域の密度を深めて、人が繋がることでプロジェクトも作れる。そうすることで、プロジェクトベースで東京に負けない仕事ができると思っています。

 現在、COLABOの利用者は3300人ほど(2020年1月現在)。経営層のユーザーが自然増でここまで伸びていることを考えると、今後さらにCOLABOが普及することは想像に難しくない。アプリを通じた出会いに不安を覚える人もいるかもしれないが、そもそもCOLABOが生まれた理由が「誰と仕事をするのかが重要な時代」だから。使い方によっては、案件ありきで繋がるより深く、今後の事業展開を左右する出会いに発展することを期待したい。

【プロフィール】

及川 真一郎
株式会社アクセラレータ 代表取締役
1980年、東京生まれ。2000年より音楽制作会社でモバイルコンテンツ制作に携わり、2004年にWEBマーケティング会社の設立に参加。2011年に株式会社アクセラレータを設立し、経営者対象のイベント企画などを行う。2017年に、ビジネスマッチングアプリ「COLABO」をリリース。

 

村上 卓斗
Givee株式会社 代表取締役
1990年宮城県生まれ。気仙沼市にある離島・大島で生まれ育ち、県内の大学に進学。イギリスで環境開発学を学んだ後、東京で就職。2020年にGivee株式会社を設立し、映像制作やマーケティング、メディア運営などを行う。

【LocalBook編集部後記】
 開発者である及川さんに、利用者の村上さんが「こんなことはできないか」とどんどん提案をぶつけている様子が印象的でした。普段からCOLABOを使い、結果に繋がっているからこそ生まれる意見と期待を感じます。今後COLABOを活用する経営者が増えることで化学反応が起こり、地域を超えたおもしろいビジネスが生まれていくことが楽しみです。(ライター:堀越愛)

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