ヘラルボニー「誰もが異彩を放つ社会」の実現へ。盛岡カワトク百貨店に誕生した実験場Cafe&Dining&Bar「無題」
株式会社ヘラルボニー(岩手県盛岡市)は、「誰もが異彩を放つ社会へ」の実現を目指し、盛岡市中心部にある百貨店パルクアベニュー・カワトク1階に旗艦店『HERALBONY ISAI PARK』を3月にオープンした。ギャラリー、ストア、そしてCafe&Dining&Bar『無題』を併設したこの空間は、障害の有無にかかわらず、ありのままを受け入れる公園のような場所を目指している。
同カフェでは、岩手県滝沢市の福祉事業所「いわてひだま莉農園」と連携し、現在5名の利用者が施設外就労という形でともに運営を担うキャストとして日々働いている。お客様を「いらっしゃいませ」と迎え注文を伺い、「ごゆっくりどうぞ」とお料理やドリンクを提供し、「ありがとうございました」と感謝を込めてお見送りする。
日々のカフェの中である一つひとつの行動がキャストの存在によって、やわらかく、丁寧な時間へと変わっていく。同カフェは従来の就労支援の枠を超え、誰もが輝く社会の在り方を食や接客を通じて来場者が体感できる場となっている。
同取り組みを通じて、同社は盛岡のまちに根ざしながら、多様な人々が交差し、共に過ごす”ふつう”のない社会を同店から育てていくとしている。
そして、”ふつう”の定義を揺るがす場所として、「就労」や「職場」といった既存の価値観をやさしく問い直し、人が人としてそこにいること、それぞれがその人らしく働くことの豊かさを映し出す。
どんな環境であっても、一人ひとりがその人らしく働くための選択肢があり、機会が開かれていくこと。同社は、同店を起点に、誰もが居場所を感じられる社会を目指し続けている。