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2023年は東北DX元年!?「東北産業の魅力を広め、会社の未来を一緒に作っていくパートナーを目指す」【営業DXサービス「Sansan」東北エリア グループマネジャー 杉山祐里奈】

 近年、東北でDX(デジタルトランスフォーメーション)が大きな盛り上がりを見せていることをご存じだろうか。

2023年3月には「東北発『未来にあるべき働き方・生き方』をつくるためのイベント」として「TOHOKU DX WORLD」が開催。リアルイベントとメタバース空間のハイブリット開催で行われ、東北地域でDXの最新事例が紹介された。

また、企業主体のDXの動きも活発化している。2023年5月に七十七銀行が関連子会社として「七十七デジタルソリューションズ株式会社」を設立。宮城県内外の企業のデジタル化・DXの伴走支援を担う地方銀行発のITコンサルティング会社が誕生した。同年4月には外資系コンサルティング会社大手のアクセンチュアが仙台拠点を開設するなど、東北内外からDX推進企業が動きをみせつつある。

さらに来年2024年2月には、宮城県全体のDXを推進していくことを目的としたピッチコンテスト「Miyagi Pitch Contest 2024」の開催が予定されている。DX関連ビジネスモデルをテーマに、スタートアップ企業の参加を募っている。

まさに東北地域の「DX元年」を迎えている今、東北の企業はDXとどう向き合うべきなのか? 今回、導入企業8000社以上の営業DXサービス「Sansan」を提供するSansan株式会社Market Growth室 東北エリア グループマネジャーの杉山祐里奈氏に、東北企業の現状と営業DXが東北地域にもたらす可能性を聞いた。

Sansan株式会社 東北エリア グループマネジャー 杉山祐里奈氏 (提供写真)


東北企業の魅力を多くの人へ伝える営業DX

 元来、東北はビジネスポテンシャルの高い地域だ。魅力的な食文化を支える農畜水産物が多くあり、漆器・焼物などの伝統工芸品の生産も盛んに行われている。また、高い技術力を持つものづくり企業が多数あるのも特徴だ。「今、サービスの魅力をより広めるための手段として、東北企業の間で営業DXの必要性が高まりつつあります」と杉山さんは話す。

杉山さんによると、東北企業がDXを考え始めた背景には人口減少による人手不足問題があるという。その中でも特に課題として上がるのが、事業承継問題や人手不足の現状で取り組む「営業資産」の活用問題だ。

コロナウイルスや労働人口・労働時間の減少などを背景に営業生産性向上の必要性が高まっている(提供画像)

経営者や幹部の高齢化が進む中、後継者へ業務を引き継ぐ会社も非常に多い。その際、今まで彼らが自らの手で培ってきた人脈やネットワークがデータ資産として残っていない、各個人が磨き上げたノウハウまでは承継できないなど、会社の営業資産を活用しきれず、売上維持や事業拡大が難しくなってしまうケースが散見される。中には経営者の人脈がなければ会社が立ち行かなくなってしまう状況に陥り、後継者への引き継ぎがなかなか進まないことまであるという。

また、東北は全国的にみても人手不足が顕著な地域であるため採用が難しく、せっかく魅力のある産業を展開していても新規営業に割くリソースがない課題も生じている。こういった現状から営業DXの必要性が潜在的に高まっており、営業生産性を向上させるにはどうしたら良いか悩みを抱えている企業からの相談が増えている。

DXツール選びで重要なことは導入ハードルが低く、簡単に利用できること

 杉山さんは「東北企業の支援に弊社が力を入れ始めたのは、営業DXによるインパクトが最も大きい地域の一つだから」と話す。労働力不足が進む東北地域だからこそ、様々な領域におけるDXは急務。にもかかわらずデジタル人材が不足しており、デジタル化が進みにくいのが実情だ。杉山さんは「重要なことは、なるべく導入ハードルの低い、誰でも利用できるシステムを提供することだと考えています」とDXのポイントを語る。

「Sansan」の特徴は、名刺やメールのやり取り、webからの問い合わせなど、様々な顧客接点の情報を一元管理できること。さらには担当者と接点を持ったきっかけや過去のやり取り、担当者の所属部門の上司とのつながりなどもデータとして蓄積・誰でも簡単に情報が確認できる。

散在する顧客情報を一元管理できる営業DXサービス「Sansan」(提供画像)

また企業の事業概要やIR、最近注力している取り組みなどの情報も自動で取得。時間のかかる商談準備や提案資料作成のための情報収集を、簡単かつ効率的に行うための機能を備えている。

さらに、導入のハードルが低いのも「Sansan」の特徴だ。従来の顧客管理システムは、「営業担当が自分の手で顧客情報を入力する」手間が発生していた。この手間は営業担当にとっても負担が大きく、システム構築に時間がかかってしまうことも多かった。しかし「Sansan」では名刺をスキャンするだけで簡単にデータ化が可能。煩わしいステップなしで顧客管理システムの構築ができるという。

名刺のスキャンや画像アップデートで簡単にデータ化可能 (提供画像)

名刺スキャンの手順動画はこちら
https://sin.sansan.com/best_practice/media-how2use-scanner/

営業DXにより業務効率化や緻密な営業戦略の設計が可能に

 営業DXを進める会社についてさらに聞いていくと、「Sansan」を導入した企業の中には、これまで名刺などの顧客情報を紙のファイルで管理しており、ファイル整理や情報の書き換えに時間がかかっていたところもあったという。しかし本来、営業が時間を割くべき業務はそのような事務作業ではなく、お客様と対峙して価値を提供する業務のはず。営業が事務作業から解放され、提案活動などの本質的な業務に集中できるようになったのは良い事例だ。


  2023年10月20日(金)に開催したSansan Innovation Summitでは利用企業の事例紹介も行った

また、杉山さんによると東北からは新規営業に課題を持つ企業からの相談が多いとのこと。「今までは既存事業のルートセールスだけを行っていたが、新製品の開発や販路開拓に挑戦したいという企業様が増えています。しかしいざ新規営業をする際にうまくいかず、そのタイミングでご相談をいただくケースが多いです」と話す。

新規営業を行う際に、複数人の営業担当が同じ企業に同様の連絡をしてしまうミスなどは避けたいもの。しかしある企業では顧客データをきちんと管理していなかった結果、上記の問題が発生。顧客とのトラブルになってしまうこともあったという。顧客情報を一元化した結果、営業の効率化実現と新規開拓の戦略を全社的に考えられるようになったのはDXの良い事例だろう。

顧客情報を活用した戦略的営業活動が可能に(提供画像)

東北企業の未来をともに作るパートナーに

 今後の展望を杉山さんに聞くと、「営業とは、自社が持つ『良いところ』を知ってもらうための活動です。東北企業の皆様が持つ製品の良さや、産業の素晴らしさをより広く世の中に知ってもらうために、私たちは営業DXの視点から貢献したいと思っています」と想いを語ってくれた。

東北DXへの真剣な想いを語る杉山さん(提供写真)

また会社のビジョンについても触れ、「私たちは企業のビジネスインフラとして提供できるDXサービスを作っていきたいと思っています。将来的には営業だけに止まらず、5年後・10年後をともに見据え、未来を作っていくパートナーとして一緒に東北の魅力を広めていきたいです」と一途な気持ちを伝えてくれた。

ビジネスが発展する上で、人と人との「つながり」はなくてはならないもの。営業DXサービスは「Sansan」を始め、ビジネスの「つながり」を管理するインフラとして、どの企業にとっても必要不可欠な存在となるはずだ。

今後、東北企業がさらなる飛躍を遂げるためには、IT活用やDXの取り組みを強化することが肝要だ。その中でも営業DXサービスは、DXの第一歩として非常に重要と言えるだろう。

【企業プロフィール】
会社名:Sansan株式会社
本社:東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル 13F
事業内容:働き方を変えるDXサービスの企画・開発・販売
HP:https://jp.corp-sansan.com/
営業DXサービス「Sansan」:https://jp.sansan.com/

【編集部後記】
取材の中で印象に残ったのは、「東北の方は奥ゆかしい人も多く、『自分たちはすごいんだ』とアピールするのが苦手な印象がある」という言葉。全国でもトップのシェアを誇っていたり、特徴的な魅力や技術があったりするにもかかわらず、それが世の中にうまく伝わっていないことも多いと聞きました。同社の営業DXサービス「Sansan」は、そんなシャイな私たちに強力な武器を提供してくれる心強い会社だと思いました。「Sansan」がより多くの東北企業に広まることで、さらなる経済の発展につながればと思います。(ライター:鈴木智華)

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