宮城県七ヶ浜町の「大根明神のアワビ祭り」が「海の民話」に選ばれる 日本財団のプロジェクト
宮城県七ヶ浜町に伝わる民話「大根明神のアワビ祭り」が、海にまつわる民話や伝承を発掘する日本財団の「海ノ民話のまちプロジェクト」で「海の民話」に選ばれた。
「大根明神のアワビ祭り」は、大地震で沈んだ大根明神(おおねみょうじん)の岩礁付近で漁をしていた船の船底に穴が開き、水かさが増して沈みそうになった際に、船頭が花渕崎にある鼻節神社へ一心に拝むと水が引き、後に船底を見ると大きなアワビが穴を塞いでいた、というストーリー。海に生きる人々の信仰がテーマとなっている。
現在でも同町では、旧暦の6月1日に大根明神祭(アワビ祭)を行い、鼻節神社に大根明神の岩礁付近で採れたアワビを供え、海上安全を祈願しているという。
また、七ヶ浜町も合わせて「海ノ民話のまち」認定地域に選ばれた。同町の他には、静岡県焼津市、愛媛県松山市、長崎県佐世保市、沖縄県南城市が認定地域となり、それぞれの地域の民話も「海の民話」として選定された。
同プロジェクトは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環。民話に込められた思いや警鐘、教訓を子どもたちに語り継ぐことを目的としており、選ばれた民話は子どもが親しみやすいようにアニメ化される。
アニメ化された民話は今後、公式サイトなどに展開される予定だ。