10月27日にワカメ戦略会議が東京で開催 「東北の食」、新たな挑戦へ
特定非営利活動法人ETIC.(東京都渋谷区)と一般社団法人東の食の会(東京都品川区)は、J.P.モルガン及び東北経済産業局の支援を受け、ワカメ戦略会議を10月27日(火)に東京都内で開催した。この会議は「東北グローバルチャレンジ(以下、TGC)」の一環として行われたもの。TGCは、岩手・宮城・福島の東北3県の食の事業者が連携し、東北の食と食文化を海外へ広め販路開拓を行うチャレンジのこと。
ワカメ戦略会議には、在京フランス人シェフや食関連会社、貿易会社関係者を中心に25名が参加。会場と三陸地方のワカメ生産者がオンラインで繋がれ、世界に挑戦する意気込みや試食の感想を伝え合う機会となった。TGCはこれまで、新型コロナウイルス感染拡大を受け海外での商談会などを自粛してきた。本会議は、2021年以降の再開に向けた準備の一環として企画されたもの。結果、フランスへの三陸産ワカメ輸出の可能性について、十分な手ごたえを感じることができたという。
ワカメは三陸を代表する食材であり、岩手・宮城で国産養殖ワカメの約8割を生産している。栄養価が高く国内では一般的な食材である一方、フランスでは流通が少なく食材としてもあまり浸透していない。また、ワカメのEU輸出に「EU HACCP認証」取得は不要とされている。フランスでの競合が少なく、さらに輸出ができる産品であることから、本試食会のメイン食材にワカメが選定された。
TGCは、震災復興のステージを超えた「東北の食」の新たな挑戦として来年以降の現地商談会再開を目指し、東北一丸となって海外への挑戦を進めている。その一環として、11月7日(日)~19日(木)開催の「東京ハーベスト」に出展。また、12月には生産者向けにEU HACCP等に関するセミナーを開催する予定だ。