【岩手】「いわて水産持続化共同企業体」が持続的な水産業の未来のため、規格に満たない「むきホヤ」を店頭販売|3月11日から
四ツ目商事株式会社/株式会社三陸ラボラトリ(岩手県花巻市)、盛岡水産株式会社(岩手県盛岡市)、株式会社ヘラルボニー(岩手県花巻市)の3社が、持続的な水産業の未来を見据えた「いわて水産持続化共同企業体」を発足。第一段の商品として「むきホヤ」の店頭販売を3月11日よりスタートした。
本共同体は、様々な業界や業種と協業することで、新たなビジネスモデルを産み出すこと、水産業及び協業先業界の課題を解決しながらより持続的な未来を創ることを目的として立ち上げられた。
最初の取り組みは、「水産業×福祉」の掛け合わせによる、「むきホヤ」の東北地方のスーパー等における店頭販売。主に東北地方のイオンや、マックスバリュ等で販売される。
岩手県内では、これまで300kgの規格に適したホヤを売るために、毎日3トンの規格に満たないホヤが廃棄されてきた。さらに、以前は規格外のホヤを剥きパッキングしてくれた業者や養殖生産者も、震災後は大幅に減ってしまい、ホヤに関する事業自体が存続の危機にあった。
この現状を知った同共同体は、廃棄されてきたホヤを買い取り、商品として加工・販売するとともに、シールやパッケージに障害のあるアーティストが描いた作品を二次利用し、障害のある方々の賃金向上とブランディング化された商品を展開することで、水産業および福祉双方の課題解決を図ることとした。
今後は、共同体を形成する各社の得意な部分を活かしながら、ホヤ以外にもウニやアワビなど、岩手自慢の水産物を使用した商品展開での消費者へのアピールを検討しているとのことだ。