仙台市で自動運転バスの実証実験を開始！沿岸部と山間部の2ルートで通信安定性や環境情報活用を検証

　NTTドコモビジネス株式会社（東京都千代田区）、NTTアドバンステクノロジ株式会社（東京都新宿区）、株式会社NTTデータ経営研究所（東京都千代田区）、パナソニック コネクト株式会社（東京都中央区）、ドコモ・テクノロジ株式会社（東京都千代⽥区）、株式会社タケヤ交通（宮城県柴田郡川崎町）、先進モビリティ株式会社（茨城県つくば市）、株式会社NTTドコモ（東京都千代田区）の8社で構成されるコンソーシアムは、東北大学および仙台市と連携し、自動運転バスの走行に関する実証実験を開始する。

実証実験は、総務省の「地域社会DX推進パッケージ事業（自動運転レベル4検証タイプ）」の採択を受け、仙台市内の2つのルートで実施。三井アウトレットパーク仙台港を発着し、夢メッセみやぎ、仙台港フェリーターミナル、仙台うみの杜水族館などを経由する「東部北ルート（片道約10km）」は2025年11月27日～12月7日、秋保・里センターを発着し、秋保神社、秋保大滝、市民センターなどを経由する「秋保ルート（片道約29km）」は2026年1月19日～1月30日に運行予定。津波避難が想定される沿岸部と、通信が不安定になりやすい山間部において、ルートごとに特徴の異なる通信技術を活用し、安全な自動運転サービスの実現可能性を検証する。

さらに、総務省の事業とは異なる枠組みで、視覚障がい者支援や商業施設での案内ロボット連携、VTuberによる車内アナウンス、乗客属性に応じた広告サイネージなど、利用者の移動体験に着目したサービス連携の検証も同時に実施する。

乗車は試乗専用乗車予約サイトからの事前予約制で、定員は各便10名まで（運賃無料）。同サイトからは、遠隔監視システムの見学を予約することも可能。

仙台市では、自動運転サービスの導入に向けた実証を市内4地域で進めており、今回の実証実験もその一環として実施。実証実験で得た知見は、市の公共交通維持や、全国の類似地域における自動運転の社会実装に向けた検討に活かされる。

また、コンソーシアム各社は、今回の実証実験で活用する、複数キャリア回線やローカル5Gの活用、都市OSとの連携による環境情報の車両制御への反映といった技術を、2027年までに自動運転サービスに商用適用することを目指すという。