ヘラルボニー財団を設立 ー「兄が幸せな社会」を目指してー
「異彩を、放て。」をミッションに掲げる株式会社ヘラルボニー(岩手県盛岡市)は2026年1月7日、障害のある人が直面する根源的な社会課題に向き合うことを目的とした「ヘラルボニー財団」を設立した。

ヘラルボニー財団の設立日である1月7日は、株式会社ヘラルボニーの創業者である松田崇弥・文登の兄・翔太さんの誕生日だ。重度の知的障害を伴う自閉症のある翔太さんの存在は、ヘラルボニー誕生の原点であり、社名もまた、翔太さんが小学校時代に自由帳へ記した謎の言葉に由来している。「自分たちの兄が幸せに生きる社会」を目指して、兄・翔太さんの誕生日にヘラルボニー財団の設立に至った。
ヘラルボニー財団は、株式会社としての既存事業だけでなくアプローチしきれない、様々な障害当事者、当事者家族および支援者を取り巻く社会課題に向き合い、「誰もが尊厳をもって生きられる社会とは何か」を長期的な視点で問い、実践を続けるために設立された。
ヘラルボニーは現在、国内外79の福祉施設、293名以上の作家とライセンス契約を締結(2025年12月時点)し、異彩を放つ作家の表現を社会へ届けてきた。作家および福祉施設へ支払われる年間のロイヤリティの総額は、過去4年間で25.5倍に増加。事業成長とともに、障害のイメージが少しずつ変容し始め、新たな価値観が社会に根付き始めているという声も寄せられている。
一方で、「アートを描く作家しか、ヘラルボニーの事業の対象にならないのか」という問いを、これまで多くの障害当事者家族から向けられている。あらゆる人が、ありのままの生を肯定されながら生きる社会。それは誰もが願う理想でありながら、現実にはまだ遠い目標である。社会には、「届かない場所」や「見過ごされる声」が、いまだ数多く存在している。このような背景から、既存の事業モデルでは十分に目を向けることができなかった人々に向き合うため、本財団の設立に至った。
ヘラルボニー財団の創立には、株式会社ヘラルボニーの創業者である松田崇弥・文登が抱き続けてきた、「兄が幸せに生きる社会」を願う想いがある。崇弥・文登の4歳年上の兄・翔太さんには、重度の知的障害を伴う自閉症がある。しかし、翔太さんは福祉施設でアート活動をしているわけではない。兄の幸せを願う想いは、アートを描く才能の有無に限らず、社会で暮らすすべての障害のある人の尊厳が守られ、ありのままに生きることのできる社会の実現を目指している。
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