株式会社MiRESSOが日揮株式会社とベリリウム製造のパイロットプラント「BETA」の基本設計委託の契約を締結
株式会社MiRESSO(青森県三沢市)は、日揮株式会社(神奈川県横浜市)に対し、ベリリウム製造のパイロットプラント「BETA」(Beryllium Testing plant in Aomori)の基本設計を委託する基本設計契約を締結した。今後は同プラントで独自の低温精製技術でのパイロット実証を行い、2027年度中のベリリウム生産開始を目指すとしている。
MiRESSOは、2023年5月に核融合素材研究の第一線に長年携わってきた中道氏により設立された。同社では、次世代のエネルギー源を支えるプロジェクトを推進しており、中でも合金の硬化剤や構造部材として航空産業などで使われるベリリウムに着目している。
しかしベリリウムは、生産コストが非常に高価であることから、圧倒的な生産量不足となっており、供給の不安定さという課題を抱えている。
そこで、社員数人が会社設立前に国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)で開発してきた低温精製技術をもとに、低コスト・省エネルギーでベリリウムの精製が可能となるよう取り組んでいる。
同社では、今回の日揮との契約締結により、2030年代初頭のベリリウム生産・年100トン規模の量産プラントの建設を目標に据える。ベリリウムを安定的に供給できるようにし、実社会での活用を目指すとしている。