弘前市と連携強化!廃棄りんごを活用したエシカルレザーで地域活性化を目指すappcycleが包括協定締結

 青森県弘前市は、地元スタートアップ企業のappcycle株式会社(青森県青森市)と地域活性化に向けた包括連携協定を締結した。弘前市がスタートアップ企業と包括連携協定を結ぶのは初めて。協定はアップサイクル事業の推進や伝統工芸の新価値創造など、10分野での協働を目指す。

弘前市と連携強化!廃棄りんごを活用したエシカルレザーで地域活性化を目指すappcycleが包括協定締結

同社は、青森県産廃棄りんごを原料とした環境配慮型の国産合成皮革「RINGO-TEX®」を開発する企業。原料の72%が廃棄物をアップサイクルしたもので構成され、石油由来のポリウレタン使用や各工程でのCO2排出量が少ないことが特徴。動物性のものを使用していないヴィーガンレザーとして、国内外の多くの企業・ブランドに導入されている。

同市は、日本一のりんご生産地であり、津軽塗やこぎん刺しなどの伝統工芸も有する。しかし、人口減少や高齢化、担い手不足といった課題に直面している。今回の協定は、産業振興、農業振興、環境保全など10分野での連携を通じ、地域の活力創造を図るものである。

具体的な連携内容は以下の通り。

1. 産業振興
– アップサイクル事業:市内企業との連携による産業活性化。
– 伝統工芸分野での新価値創造:津軽塗やこぎん刺しとRINGO-TEX®の組み合わせによる価値向上。
– 海外地域との産業交流活性化:海外企業や学生と市内関係者との人材交流プログラム実施。

2. 農業振興
– りんご産業の持続・発展:自社でのりんご生産参入や市内農業者との連携による農地承継支援、DX導入による生産性向上。
– 農福連携への取り組み:農園作業と皮革製品製造を組み合わせた障がい者の雇用支援と自立促進。

3. 環境保全の促進
– SDGsの普及啓発活動:セミナーやイベントを通じたSDGsの普及啓発。
– ゼロカーボンシティひろさきの推進:事例紹介や産学官民金連携の推進。

4. その他
– 創業・起業支援:セミナー講師派遣やインターン受け入れ。
– 文化振興:地域の文化や芸術の発展・普及を促進するイベント等への協力。
– 弘前市のPR:全国でのセミナーやイベントを通じた弘前市のPR。

同社は、地域の廃棄物を有効活用し、持続可能な未来の創造に挑戦している。今回の協定を通じ、同市と共に地域発のイノベーションを推進していく。

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