地元農家が作る秋田・岩城の新名物、干ししいたけ出汁で味わう二八蕎麦「岩城の★HOSHIそば」新発売
秋田県で原木しいたけを50年近く栽培している岩城町農園(秋田県由利本荘市岩城)が、地域の農家と連携し、新たな特産品「岩城の★HOSHIそば」を発表した。この冷凍蕎麦は、地元で栽培された蕎麦と、同農園自慢の干ししいたけを使用した出汁が特徴となっている。
この取り組みは、地域の高齢化や人口減少、農業従事者の減少といった課題に立ち向かうため、特に高齢者が生きがいを持って活動できる場を創出することが目的となっている。地域の意見を尊重し、長年の経験を活かして開発された同商品は、地元の人々の情熱が込められている。
代表取締役の前川善隆氏は、岩城がかつて観光で賑わった時代を懐かしむ一方、農業の活力が失われつつある現状に危機感を抱いている。そのため、地域の農家や高齢者に元気になってもらいたいという思いで休耕田を活用した蕎麦作りを開始した。そして何度も失敗を繰り返しながら10年の歳月を経て、「うまい蕎麦」が育つ環境を整えることに成功した。
特にこだわったのが、しいたけ出汁の味わい。原木しいたけ農家としての誇りを持ち、香り高く濃厚な出汁を追求した結果、独自の風味が実現された。
「岩城の★HOSHIそば」の名前には、深い意味が込められている。「HOSHI」とは、蕎麦粉に混ざる「蕎麦殻の欠片」を指す言葉で、地域に根ざした製品であることを象徴している。また、干ししいたけの味が星のように輝く蕎麦として名付けられ、その味わいが多くの人々に愛されることが願われている。
すべての生産、製造工程が岩城で行われ、打ち粉には自家製の蕎麦粉を使用している。これにより、蕎麦湯も楽しめるような仕上がりとなっている。
これは地域の農家たちの想いと技術が詰まった一品であり、冷凍状態からそのまま茹でることができる手軽さも魅力だ。原木しいたけを使った出汁の味わいは、何度も試食を重ねた結果、完成に至ったもので、岩城産の蕎麦粉が生み出す喉越しや食感も自信を持って提供される。
同商品は秋田や東北の仲間たちと共に開発され、コンセプトやパッケージデザイン、レシピに至るまで、地元の力が結集している。岩城から全国へ、その魅力を広めるために今後も努力を続ける方針だ。