「障がい者×サテライトオフィス」福島から障がい者の働きやすさ実現と雇用拡大を目指す

 株式会社マインド(福島県本宮市)は、障がい者の新しい働き方を支援する就職支援サービス「障がい者×サテライトオフィス」を開始した。本サービスは、障がい者に安心して働ける環境を提供するとともに、企業の人材不足を解消し、業務効率化を図ることを目的としている。

「障がい者×サテライトオフィス」福島から障がい者の働きやすさ実現と雇用拡大を目指す

具体的には、採用前には、企業の業務内容を整理して障がい者が担う業務を明確化し、理想の人材像を設定する採用ペルソナの策定や求人票作成のサポートを実施することで、スムーズに雇用と業務の受発注へ進められるように支援を行う。

採用後は、常駐スタッフによる体調管理や健康相談、業務遂行支援を通じた、障がい者が安心して業務を遂行できるよう働きやすい環境を提供する。そのほかには、週次の業務報告レポートにより進捗や課題の可視化と情報共有を徹底している。また、企業には日常業務の指示や勤怠管理を依頼し、効率的な雇用を実現する。

本サービスを活用した際の採用企業側のメリットとして、業務効率化や社員のコア業務への集中を促進するほか、障がい者雇用の実績が企業のCSR活動やブランド力向上に寄与することがある。さらに、雇用後の生活面のサポートの代行による業務管理、障がい者個人へ適切なサポートを通じた長期的な雇用の継続など、採用、業務管理の観点から現状の課題解決が期待できる。

障がい者雇用の現状として、民間企業に対する障がい者の法定雇用率が、現在2.5%で、2026年には2.7%に引き上げられる予定だ。しかし、厚生労働省の2023年のデータによると、法定雇用率を達成している企業は50.1%にとどまり、多くの企業が障がい者雇用に課題を抱えているのが現状である。

こうした背景から、採用企業側の「業務の切り出しが難しい」「職場でのサポート体制が不十分」といった障がい者雇用の拡大を妨げる課題が挙がっている一方で、障がい者の「働きたい」という意欲は高まり続けており、新規求職申込件数は249,490件と前年比で6.9%増加している。双方の課題解決をすべく「障がい者×サテライトオフィス」が発足した。

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