音楽と映画で南三陸の文化を伝える、地域活性化プロジェクト「南三陸311メモリアル」開催

 2025年3月29日、震災伝承館「南三陸311メモリアル」にて、音楽と映画を通じた文化イベント「南三陸カルチャーフェスティバル」が初開催される。本イベントは、南三陸YYProject主催で町の協力のもと、世代を超えた人々が思いを共有しながらつながりを深め、地域文化の発信拠点となることを目的としている。

音楽と映画で南三陸の文化を伝える、地域活性化プロジェクト「南三陸311メモリアル」開催

南三陸カルチャーフェスティバルは、春の訪れを感じる南三陸でキャンドルの優しい灯りに包まれたライブイベント「CandleNight 今夜だけは」、笑いと涙を誘う映画「さよならほやマン」上映の二部構成を通じて、参加者が温かな時間の共有場所として設けられる。

第一部の「CandleNight 今夜だけは」は、地元ミュージシャンとキャンドルアーティストが集まり、幻想的な灯りの中で音楽を楽しむイベントとして2017年から続いている。「ロウソクの灯りで過ごす時間をつくる」というコンセプトのもと、これまで気仙沼、石巻、七ヶ浜など各地で開催されてきた。今回は、キャンドルアーティストKeita Candle氏による創作キャンドルが灯された温かみのある空間を演出と8人の地元ミュージシャンがカバー曲を中心にライブを行う。当日は17:00開演で料金は無料。会場は南三陸311メモリアル入口前(悪天候時はベイサイドアリーナ文化ホールへ変更)。

第二部では、映画「さよならほやマン」を上映する。監督は石巻市出身の庄司輝秋氏。本作は、石巻の離島を舞台に、漁師の兄弟と東京から訪れた漫画家の奇妙な共同生活を描く物語。震災によって両親を失い、島の人々に助けられながら暮らす兄弟が、都会からやってきた女性漫画家との出会いを通じて変わっていく姿がユーモアと感動を交えて描かれている。当日は南三陸311メモリアルラーニングシアターにて上映、定員30名で18:30開演、料金は無料。

主催の南三陸YYProjectは、2023年より活動を開始した南三陸の地域活性化プロジェクトである。南三陸出身者やエンターテインメント事業に携わる人々、震災伝承活動を行う人々が集まり、町内の中学校・高校でキャリア教育プログラム「ミライブラリー」を実施するなど、地域の若者がまちに興味や愛着を持てるような取り組みを通じて世代を超えたつながりを生み出すことを目指している。

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