岩手県一関市で築150年の古民家を改装したシェアハウス「チダッケ」が誕生
岩手県一関市千厩町南小梨地区にて、築150年の古民家を再生し、焙煎所・カフェ・シェアハウスを兼ねた交流拠点「チダッケ」を立ち上げるプロジェクトが始動した。本取り組みは、地域おこし協力隊として自伐型林業に携わる中村春樹と、対話を軸とした場づくりに取り組む中村祐美の夫婦が主体となり進めているものだ。コーヒーを片手に人が自然と対話が生まれる場を創出することで、人と人、人と自然の関係性を再構築することを目的としている。

本プロジェクトを始動した背景には、手入れが行き届かない森林の増加や地域コミュニティの希薄化といった課題があり、これらに向き合う新たな拠点づくりとして位置づけられている。クラウドファンディングは2026年4月3日(金)から開始している。
一関市は市域の約6割を森林が占めるが、担い手不足や高齢化により管理が行き届かない森林が増加している。また、千厩町南小梨地区では人口減少が進行し、地域のつながりが弱まりつつある状況にある。日常の中で抱える思いや迷いを安心して共有できる場が不足していることから、山や暮らしについて気軽に語り合える環境の必要性を感じたことが発端となる。
「チダッケ」は、こうした背景のもと生まれた複合型拠点であり、焙煎所とカフェ、シェアハウスを中心に、地域の人や移住希望者、訪れた人が交わり、関係性が生まれる場を目指している。チダッケという名称の由来は、旧家主の姓「チダ」と方言「〜だっけ(どうだった?)」を掛け合わせ、自分自身に問いを投げかける場にしたいという想いが込められている。
また、チダッケが人と人を繋いで交流の場として活かしていくために3つの価値提供を定めている。
1つ目は、焙煎所とカフェとしての運営。自伐型林業に携わる中村氏が手がけるコーヒーを提供し、カウンター越しの会話を通じて地域課題についても自然に共有できる空間を目指す。
2つ目は、シェアハウスとしての空間提供。里山の景観を望む客室を整備し、地方移住や林業・農業に関心を持つ人々が一定期間滞在しながら暮らしを体験できる「お試し滞在」の活用だ。
3つ目は、多目的イベントスペースとしての活用。8LDKの広い建物を活かし、対話イベントや映画上映会、ウクレレなど音楽活動や、自然農・土中環境改善の取り組みなど多様な交流の場を展開する。

