KDDIが東松島市の農作物栽培拠点に農業IoT「ゼロアグリ」を導入
KDDI株式会社(東京都千代田区)は3日、宮城県松島市で同社グループ企業のKDDIエボルバ(東京都新宿区)が運営する農産物栽培拠点「幸 満つる 郷 KDDIエボルバ 野蒜」へ、農作業の省力化と農産物の収量向上などを目的に、AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」を導入すると発表した。
「ゼロアグリ」は、日射・土壌センサーで取得した情報をもとに、AIが自動で作物の成長に合った水量・施肥量などを算出して供給するもので、タイマーなどを使って生産者自身が潅水のタイミングを判断する従来の方法と比べて、潅水と施肥の作業時間を大幅に削減できる。土壌の状態も監視するため、作物にとって最適な状態を維持することができ、作物の収量や品質の向上も見込めるという。
また、作物の育成を映像で記録する屋外クラウド録画パッケージもあわせて導入。撮影された動画は、「KDDI IoT クラウド Standard」に保存され、スマートフォンやPC、タブレットでのリアルタイムの閲覧や過去30日間の映像の確認が可能になる。
「ゼロアグリ」は株式会社ルートレックネットワークスが、「屋外クラウド録画パッケージ」はエコモット株式会社が提供。この他、圃場内の日射量調整を目的に圃場内の温度に応じて自動で開閉する遮光カーテンも導入する。
今回の取り組みは、同社が東松島市と締結したSDGs未来都市の推進による地域活性化を目的とした協定の一環。同社は今後も相互連携と協働による活動を推進し、5Gを見据えたICTをはじめとする資源を有効活用することで、地域活性化を図っていくとしている。