【コラム】垣根を越えてコロナショックに挑む 採用3つのポイント

コロナウイルスによるかつてない難局を乗り切るために

 時間が経つとともにコロナウイルスは人の健康とともに、経済を蝕み続けている。私は2011年新卒入社組みでリーマンショックや東日本大震災での影響を直に受けており、当時は自分にできることが本当に少なく、無力感とともに力をつける重要性を強く認識した機会で、あれがあったからこそ今自分が一人の経営者としてコロナと向き合えていると思っています。

しかし、今回のコロナウイルスは世界中の人の健康と経済の両側面から攻撃を加え、徐々に心身に害をなしていく長期戦の様相を呈しています。人材ビジネスをしていた弊社も影響が大きく、元々軸にしようとしていた採用コンサルや代行、東北でのセミナー関連については全て止まり、ビジネスモデル自体の変化も余儀なくされました。現在は、全てオンラインでの対応に切り替え、経費削減や業務効率化をしたことでキャッシュフロー自体はなんとかなってはいるものの、予断は許さない状況です。この難局を乗り切るためにも、これまで採用コンサルをし続ける中で今できることはないか書いていきたいと思います。

コロナウイルスによる影響をチャンスに変える3つの採用ポイント

 まず、人材関連の現状を整理しますと、採用を差し控える企業が多くなる一方で、医療や保存食関連のメーカー、オンライン関係のビジネスをしている企業では人不足に陥っている印象を受けます。また人事目線では、目の前の採用セミナーや面接、研修のオンライン化対応、助成金活用に迫られながらも、未来を見据えた採用や組織についても考えなければならず業務は多忙を極めている状況です。求職者側では在宅でもできるリモートワーク関連の仕事に注目が集まり、在宅でできる副業を探したり、この機会に資格取得の勉強に励む方が多いと聞きます。このような流れを考慮した上で、今回は採用面における求人広告、人材紹介、コンサル活用についてのポイントを考え、弊社でも取り組んでいきたいと思っています。

① 求人広告の募集対象者は雇用形態・地域は不問

求人広告を出す際には最早雇用形態にこだわらなくていいと思っています。オンライン化での業務を推進・対応できる人材であれば、当然ながらほしい。求職者自体が増えていることを考えると、現状無料で活用できる採用サービスは全て使った方がよいと思っています。

・ITサービス(engage、indeedなど)
・SNS(Twitter、noteなど)
・在宅、リモート求人のみ先着10社無料掲載できるメディアもあります(ネイティブ.メディア)

地方移住・関係人口創出のプラットフォーム「Nativ.media」で、リモートワーク専門の求人情報サービス「Nativ.リモート」を開始〜先着10社について無料掲載キャンペーンも実施中〜

オンライン化対応を推進・対応できる人材を業務委託・副業でも良いので、今からアプロ―チして採用した方が、短期的な目線だけでなく中長期的に考えてもメリットが大きいように感じます。またSNSや動画などを始めるいい機会でもあるので、TwitterやLINE、youtubeの活用に踏み切るのも良いと思います。

② エージェントの活用は人事・求職者側ともに変化に対応できる人材が求められる

人事側も求職者側も、個々の感覚がかなり重要になるのが不況化でのエージェント活用。東北出身のエンジェル投資家でエージェントでもある高野さんのブログでも、不況下では転職エージェントの見極めが重要と書かれています。

不況時の転職について考えるべきこと~転職エージェント高野からのメッセージ~

現状の会社の体制に不安になり、転職相談が増えるのが不況下では起こりがちですが、転職エージェントも成果が中々出ない現状から、とにかく転職をさせて結果をだそうとする方もいるようです。人事側・求職者側双方にとって信頼できるエージェントとの繋がりは非常重要になると思います。コミュニケーションの取り方も対面ではなく、オンラインでの対応から提案、面接指導までしてくれる方と繋がれたら中長期的にも大きな資産になるはずです。

③ 不況下での人事コンサル活用について

不況下においては、コンサルも明暗がはっきり分かれているように感じています。

・SNS(facebook、Twitter、note、youtubeなど)やオンラインコミュニティでの影響力
・オンラインツール導入、運用対応による組織最適化とコスト削減提案
・リモート環境構築のための組織・人事制度設計と運用

このあたりをしっかり積み上げてきた方や、これから取り組み成果を出される方はどこにいっても重宝されると思います。また、これらの仕組み・組織がつくれる人事、コンサルの方がいる企業は成長も早いでしょうし、いち早くコロナからの最適解を見つけ出せるような気がしています。

収束しても元通りの世界には戻らない

 コロナウイルスが収束したと言い切れるのがどれくらい先か正直誰も分かりません。夏頃にはもしからしたら大丈夫かもしれないし、収束に3年~5年かかるかもしれません。ただ、間違いないのはもう元通りの世界には戻らないということ。個人的には地方や海外に住みながら、東京の仕事をするような働き方が増えると思っていますし、採用基準やビジネスパーソンの価値も以前と見え方は変わるはずです。大きな変化が起こる中で、採用のあり方も同時に見直される可能性は高く、痛みも伴うと思います。それでも、この歴史的な瞬間から目を背けず乗り越えることができれば必ず大きな財産になるので、目の前の人のために全力を尽くす気持ちだけは忘れないでほしいです。

東北ITトレンドLocalbook編集部
編集長 神庭真志
Twitter:https://twitter.com/kanbamasasi

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