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東北大学発のスタートアップ・AZUL Energyが、3.35億円の資金調達を実施!レアメタルに依存しないエネルギーシステム構築へ

 AZUL Energy(アジュールエナジー)株式会社(宮城県仙台市)が、シリーズAファーストクローズで3.35億円の資金調達を実施したことを発表した。

東北大学発のスタートアップ・AZUL Energyが、3.35億円の資金調達を実施!レアメタルに依存しないエネルギーシステム構築へ・イメージ図

同社は、レアメタルを使用しない次世代エネルギーデバイス向け高性能触媒製品を開発する、東北大学発のスタートアップ企業。

今回の資金調達では、Spiral Capital株式会社をリード投資家として、東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社・JMTC キャピタル合同会社・既存投資家であるスパークル株式会社の計4社を引受先として第三者割当増資を実施する。
今後、独自の触媒や電極シートの量産化、金属空気電池や燃料電池、水電解装置などへの用途展開と海外での事業開発を進めていくとしている。

資金調達の背景には、水素エネルギーシステムに関する課題がある。燃料電池や水電解装置などの水素エネルギーシステムは、CO2排出量削減が期待される次世代エネルギーデバイスである。電極に用いる触媒として、白金など効果で資源制約のあるレアメタル触媒が使われていたが、高コストであることに加え経済安全保障面でも問題があり、その代替が求められていた。

東北大学発スタートアップとして2019年7月に創業した同社は、レアメタルフリーの高性能触媒「AZUL触媒」を独自開発。事業化を進めていた。「AZUL触媒」は、燃料電池や金属空気電池の空気極における酸素還元反応において高い触媒活性を有しており、さらに従来の製造プロセスを用いて量産することが可能である。

同社は資源制約のない触媒として、低コストな高性能触媒を安定供給するべく開発を進めるとしている。

2021年に実施した資金調達以降は、燃料電池や金属空気電池、水電解装置などを開発・製造している取引先にサンプルを提供し、本格採用に向けた実証実験を進めていた。今回の資金調達により、AZUL触媒を組み込んだ電極シートの量産化を進め、国内外で新規の取引先を開拓するほか、さらなる触媒性能の向上、新規用途に向けた開発に取り組んでいく。

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