NanoFrontier×日東紡×東北大学「ナノ材料でイノベーションを加速する共創研究所」設置

 東北大学発スタートアップ企業のNanoFrontier株式会社(宮城県仙台市)と、スペシャルガラスを中心としたグラスファイバーを主力に、体外診断用医薬品などを展開する素材メーカーの日東紡績株式会社(福島県福島市)、および東北大学(宮城県仙台市)は、「ナノ材料でイノベーションを加速する共創研究所」を共同で設置した。

NanoFrontier×日東紡×東北大学「ナノ材料でイノベーションを加速する共創研究所」設置

共創研究所は、ナノ材料の新規作製プロセス・材料設計、製品・用途開発、人材育成を一体運用する常設の共創拠点として設置され、研究からPoC(概念実証)、技術移転まで一体運用するルートを常設化することで、特定有害物質の検出技術などの重点アプリケーションの社会実装の加速や企業人材との交流によるテーマ創出力と実装速度の向上を目指す。
設置期間は2025年11月から2028年10月までの3年間。

設置の背景には、ナノ材料が環境モニタリング、次世代蓄電池、熱マネジメント、水素エネルギー、ドラッグデリバリーなど横断分野で基盤技術として重要性が増す一方、産学連携は個別テーマごとの共同研究になりやすく、契約・手続の重複や人材・知見の継続的往還の不足が、探索研究からPoC、事業化までのスピードを阻む要因となっていたことがある。

こうした課題について、東北大学内に常設の共創プラットフォームを設け、企業人材が特任教員等として参画できる枠組み(出向・クロスアポイントメント)を整えることで、複数部局・複数教員との協働を平時から可能にし、横断的なチーム編成による迅速な研究推進が期待されている。

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