IoTBASE株式会社が福島県昭和村とIoTを活用した有害鳥獣対策スマート化実証事業を開始
IoTで企業のデジタル変革を支援するIoTBASE株式会社(東京都豊島区)が運営する、センサーやカメラなどIoTデータを統合管理するクラウドサービス「Canvas」が、福島県昭和村の実証事業にて採用された。
該当地区では、近年イノシシやクマなどの有害鳥獣による農作物への被害が深刻化しており、複数の集落において大規模な電気柵の設置が進んでいる。一方で、侵入を試みる鳥獣に対して有効な電圧が維持されるよう定期的な電圧の測定や見回りなどの人的負担が発生している。この負担を軽減するために自営のLPWAネットワーク※を構築し、遠隔で電圧を監視することにより維持管理の負担の軽減を試みる。
また、出没状況に応じて設置される箱罠等には、毎日の見回りが必要なことから、スマートカメラを用いて、罠の稼働状況を確認することで人的負担の軽減を図る。
加えて、住民からの有害鳥獣の目撃情報や被害状況をウェブ上で受付、マップへ反映することで、その傾向を読み取ることにより、重点的に対策を行う必要があるエリアの特定を目指すとしている。
※LPWAとは
LPWA(Low Power Wide Area) とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式のこと。見通しがよければ数十kmの通信も可能。
昭和村においては、2箇所にLPWAの基地局を設置しており、見通しがきかない条件下で6.5kmの通信距離を確認できたとのこと。
■ 実証事業の内容
・事業名:有害鳥獣対策スマート化事業
・実施主体:福島県昭和村
・活用補助事業:福島県地域創生総合支援(サポート)事業
過疎・中山間地域活性化枠(課題解決実証事業)
・協力地区:下中津川地区、両原地区
・公開用URL:https://www.vill.showa.fukushima.jp/procedure/2226/
※実証事業のため、一部のデータを公表している。また、稼働台数は、罠の設置状況等により変動する。
・Canvasサービスサイト:https://canvas.iotbase.cloud