東京にいながら東北を五感で味わえる! 「見る。知る。感じる。東北博物館」イベントレポート

 東北支援を行う学生団体JoyStudyが主催する、東北の食や景色を堪能できるイベント「見る。知る。感じる。東北博物館」が8月28日、東京都渋谷区のイベントスペースGOBLINにて開催された。

「東北から離れた場所でも、東北の魅力を存分に楽しんでもらいたい」という思いで開催された本イベント。当日は「東北を五感で味わう」をテーマにした企画が催され、学生や親子連れなどさまざまな参加者が訪れた。今回は、盛況のうちに終わったイベントの様子をお伝えする。

東北の良さをもっと広めたい。東北支援学生団体JoyStudyの思い

 JoyStudyとは、関東の学生が運営する、東日本大震災の復興支援を目的に結成された学生団体。現在は「東北と友達になる」をテーマに掲げ、東京で東北の魅力を発信するイベントの運営や、東北現地での交流などを行っている。

(左から)JoyStudy12代目メンバーの高橋さん、堀内さん、外間さん

現在JoyStudyの運営を行うメンバーのほとんどは、入学当時からコロナ禍の影響を大きく受けている世代。従来の活動が難しくなる中で「東北のためにできること」を模索してきた。

ここ数年は、オフラインのイベントや東北訪問を計画していたにもかかわらず、緊急事態宣言の影響で頓挫してしまうことも多くあったという。コロナ禍の活動について「『東北に行きたい、東北の良さを伝えたいのに、それができない』というもどかしさがあった。それでもオンラインでイベントを開催するなど、自分たちが今できることをやり続ける工夫をしてきた」と堀内さんは語る。

2022年から少しずつ行動制限が緩和され、3月には現メンバー念願の東北訪問を叶えたJoyStudy。彼らが企画・運営を行う本イベントには「コロナ禍でなかなか東北に行けない中でも、東北の魅力を全身で体感してほしい」というメンバーの願いが込められている。

現地の企業・自治体・人と協力して東北の魅力をお届け

気仙沼市の観光キャラクター「海の子 ホヤぼーや」
JoyStudyは定期的に気仙沼市へ訪問し、自治体との交流を深めている

 多くの東北の企業や自治体が協賛する本イベント。会場のエントランスでは、気仙沼市の観光キャラクター「ホヤぼーや」が出迎えてくれた。

「お菓子詰め放題」のブースでは、東北を代表する銘菓が味わえる

子どもたちの注目を集めたブースが「お菓子詰め放題」だ。東北6県の銘菓が勢揃いし、色とりどりの東北の味を楽しめる。用意されたお菓子の中には、今回のイベントを受けて企業が無償で提供してくれたものもあるという。

副代表の高橋さんは「協賛いただいている企業の中には『東北のことを伝えてくれてありがとう』とおっしゃってくださる方もいる。応援の気持ちが本当にありがたいし、その思いに応えたいという気持ちで背筋が伸びる」と語ってくれた。

東北各地の人が東北の魅力を切り取る「フォトコンテスト」も開催された

本イベントではユーザー参加型コンテンツとしてフォトコンテストも開催。「私たちが東北へ頻繁に行くことが叶わないので、東北の方も巻き込んで一緒に東北を盛り上げる取り組みができればと思った」と堀内さん。

当日は雄大な景色、人々の笑顔、かわいい動物など、東北に住む人だからこそ知っている美しい瞬間を切り取った写真たちが会場を彩った。

VR体験、射的、地酒飲み比べ。五感を使って東北を味わう

東北各地の絶景を、まるでその場にいるかのような感覚で体験できる

 本イベントの目玉企画の一つである「東北VR体験」ブースでは、東北の四季折々の景観が、リアリティのあるVR映像で楽しめる。本映像は観光分野を中心としたVR映像制作団体であるVR観光コンソーシアムとの共同制作となっている。

「なかなか旅行に行きづらいご時世だからこそ、東北の自然を大迫力で感じられるような映像を届けたかった」という副代表の外間さんの思いが詰まったVR映像は、まさに本イベントのタイトルである「見る。知る。感じる。」を体現したコンテンツ。参加者の中には「かつて東北に行ったことがあり、そこで見た懐かしい風景を感じられてよかった」という声も上がった。

2022年に福島県にて赤べこの絵付け体験を経験したJoyStudy
3月には東京で赤べこ作りイベントも開催している

当日は夏祭りの気分を味わえる「射的」ブースも。景品にはJoyStudyのメンバーが手作りした福島県の「赤べこ」など、東北ならではのアイテムも用意されていた。

イベントを楽しんだ後、飲み比べブースでイベントの感想を語り合う人たちもいた

また夜の部では、東北6県の地酒を飲み比べできるイベントも行われた。地酒飲み比べでは、全国的に有名な東北の名酒から、すいかリキュールを使った珍しい「すいかのお酒」を含めた6種類のお酒を楽しめる。会場では各県の地酒・ジュースを堪能しながら、互いに交流を深める参加者の様子も見られた。

東北にゆかりのある人も、東北に行ったことがない人も、東北に思いをはせることができる本イベント。老若男女が東北の魅力を体験できたのではないだろうか。

JoyStudyの今後の活動について「今後も定期的に東北の魅力を伝えるイベントを行い、東北との架け橋になりたい」という堀内さん。首都圏という離れた土地から東北の魅力を伝える若者たちを応援したい。(取材・執筆:鈴木智華)

★JoyStudyのイベント開催予定について★
東北支援学生団体JoyStudy は2022年12月22日、東京都内で冬のイベントを行います。
詳細はまだ未公開ですが、ご来場者様に「来てよかった」と思ってもらえるようなイベントができつつあります!

随時SNSなどで情報を発信するので、以下のURLからフォロー&チェックをお願いします!

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