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【HR】“シゴトでココロオドル”ひとをふやしたい ウォンテッドリー株式会社 マーケティング 山田賢輔さん

 今回インタビューに応じてくれたのは、ウォンテッドリー株式会社でマーケティングを担当している山田賢輔さん。現在、山田さんは同社の標語でもある「“シゴトでココロオドル”ひとをふやす」という目標を掲げて仕事をしているそうです。山田さんが大切にしている考え方や、自社サービスへの想いはどのようなものなのでしょうか。

“シゴトでココロオドル”ひとをふやしたい ウォンテッドリー株式会社 マーケティング 山田賢輔さん

ウォンテッドリー株式会社 マーケティング 山田賢輔さん

 

目標は、「“シゴトでココロオドル”ひとをふやす」こと

――ウォンテッドリー株式会社では、山田さんはどのような仕事をしているのでしょうか?
 マーケティングです。ウォンテッドリーのプロダクトの中でも「Wantedly Visit」という、採用SNSツールのようなサービスの担当をしています。簡単に言うとWantedlyの良さを伝えつつ、採用したい企業さんに「使いたいな」と思わせることを戦略的に行っているという感じですね。今はやっていないのですが、いずれはユーザー側にもWantedlyを使ってもらうマーケティング施策をやっていきたいと思っています。仕事をやる上での1番の目標は“シゴトでココロオドル”ひとをふやすことですね。特にいまシゴトでココロオドっていない人がどうすれば楽しめるのか考えたいです。

――“シゴトでココロオドル”、というのはどういうことなんでしょうか?
 ウォンテッドリーとしては「没頭することにより成果を出し、成果によって継続的に成長を実感できる状態」と定義しておりますが、正直、人によると思います。ただ、1つは「退屈していない」ということ。仕事が面白い、と思っていて、明日会社に行きたい、という状況だと考えています。仕事でストレスを抱えてなくて、退屈していない。そういう状況で働いている人を増やしていきたいです。Wantedlyって、基本的に待遇を一切書けない採用ツールなんですよ。待遇では選べない、という状況を作り出しているので、そういうツールで仕事を選べば本当に楽しい仕事ができるんじゃないか、と。1つの仮説ですね。その会社自体のビジョンやミッション、あとそこで働いている人の雰囲気とか、どんなことを大切にしている人が働いているとか。そういうとこを打ち出してもらって採用することで、“シゴトでココロオドル”ひとをふやせると思っています。

「サービス」と「人」に惹かれウォンテッドリーへ

――なぜウォンテッドリー株式会社に入社したんですか?
 前職が広告代理店だったんですが、お客さんを選べなかったんですよ。言い方は悪いんですが、個人的に「本当にこの商品を売るべき」と腹落ちできない時期があって……もっと、自分が良いプロダクトだと確信できるものをマーケティングしたいって思ったんです。そこで転職するなら人を幸せにできるプロダクトが良いな、と。そのうちの一つがWantedlyだと思って入社しました。サービス自体に共感したのが大きいです。あと、サイドプロジェクトでキャリア教育をやっているメンバーがいて、そっちにも興味がありました。大学で、仕事のやりがいとか選び方についての講義をしたりもしています。

――実際転職活動の際にウォンテッドリーのサービスを使ったんですか?
 そうですね。僕が話を聞きに行ったというより、スカウトしていただきました。実は最初はお断りしたんですが、熱心な採用担当の方で「別にうちに来なくてもいいから、良い会社紹介します」と言っていろんな会社に会わせてくれて。サービスの魅力だけではなくその方がおもしろいなと思ったのもあって、1年くらい熱心に声をかけてもらったこともあり、最終的にウォンテッドリーに決めました。

――元々大学院では理系を専攻していたそうですが、なぜ新卒で広告代理店へ行ったのでしょうか?
 当時僕がしていた研究って、直近の人の役に立たないんです。好奇心を満たすことはできるかもしれないけど、そのくらいしか無い。これをあと40年もやり続けるのは辛いな、と思ったし、教授にも「研究で人の役に立ちたいとか考えたら続かない」と言われて。そういう理由もありましたね。東北大学で植物系の研究をしていたこともあって、最初は農家になりたかったんですよ。でも、周りに「就職したほうが良い」と言われて。それもいいかなと思い、就職することにしました。そしてその頃、漠然と世界平和に興味をもっていたんです。新聞にマーケティングの研究者として有名なコトラーさんが「世界平和に貢献したいならマーケティングをやれ」と書いているのを読んだこともあって、内定が出た広告代理店に入りました。

――世界平和のためにマーケティングをする、というのはどんな理論なんでしょうか?
 マーケティングっていろんな人のニーズを満たすためのものなんです。戦争が起きるのはいろんな人のニーズとニーズがぶつかっているだけだから、そこを解決してあげれば戦争は起きない。だから世界平和につながる、っていう考え方です。今は世界平和というより、「仕事で困ってる人を助けたい」という感覚で働いています。

学生に、自分が満足する働き方をちゃんと考えてほしい

――大学でのキャリア教育では、どんなことを伝えているんでしょうか?
 基本的に話す内容は、教授や学生のニーズに合わせています。いろんなパターンがあります。インターンの重要性を話してほしい、という依頼や、マーケティングの仕事を生徒に体験してほしい、というものまで……ウォンテッドリーという企業のことを話してほしい、というのもありましたね。こちらとして伝えたい内容もあるので、そこはすり合わせながらです。僕が学生に伝えたいのは、「自分がどういう会社に行けば満足するのか、ちゃんと考えよう」ということです。とりあえず大手に行こうとかじゃなく、きちんと考えようと。どこに行っても幸せになれる人もいますけど、自分がそうじゃないと思うのであれば、ちゃんと考えたほうが良い。

――地方でもキャリア教育の講義をやることはあるんでしょうか?
 Wantedlyのサービス自体がそんなに地方まで広まっていないということもあるので、まだまだこれからですね。僕自身も長崎出身なのでわかるんですが、地方だと就職の選択肢が限られてますよね。公務員になるか、安定してそうという発想で地元の大手を目指すか。そもそもいろんな会社がある、ということを知らないまま就活するんですよ。その選択肢を広げてあげることはしたいと思ってます。大手に行くことがそんなに良いんだっけ? そうじゃないだろう、というのはすごく思ってます。なので、選択肢を与えられたら良いなと。そういう意味でWantedlyを拡げていきたいですね。

地方の企業がWantedlyを使う意味とは

――地方の企業に対して、個人的な想いなどはありますか?
 年収ではなく面白さで仕事を選ぶ、というWantedlyのサービス自体がおもしろいと思っているので、地方でも使っていただけると嬉しいです。地方の企業が東京の学生にアピールするには良いサービスだとも思ってます。例えば、とある札幌の企業さんは「地方に戻りたい東京のイケてる学生に知ってほしい」という想いでWantedlyを使ってくださってます。まだ地方でWantedlyを使っている会社があまり無いというのもあって戦いやすいらしく、採用実績も上がってきています。あと、個人的に大手よりも中小企業を助けたほうがおもしろいと思ってるので、地方にも広めたい。大手だと手を差し伸べる人もたくさんいますしノウハウもあるけど、中小ってまだまだなんですよね。だから、そこをうまく助けられるサービスはすごく良いと思ってます。

――Iターン、Uターンで仕事を探している方って、地元に貢献したいという想いで探している方が多いですよね。
 確かにそうですね。待遇では正直、東京の企業には勝てない部分もあると思うんですが、だからこそ仕事の面白さやビジョンへの共感で選んでもらうことの価値はありますよね。共感しているからこそ辞めないし、やる気を持っている人材が集まる。是非地方でも、そういう採用をやってみてほしいと思います。

これから目指すこと

――山田さんご自身が大事にしている価値観はありますか?
 「楽しく生きる」ことです。前職の会社では、1年に何人かは精神的に病んでしまう方がいたんですよ。仲良かった人がぶっ倒れて休職してしまう状況を見ていて、採用ってすごく大事だなと思って。僕はすごく楽しく働いていたので、マッチングって本当に重要なんだなと思いました。

――ウォンテッドリーで働いている方たちは、実際マッチングしていると思われますか?
 そうですね、採用に失敗してないんだろうなと思います。前提がおかしいですけど、みんな元気で、病気の人が全然いないし。僕自身、この会社の目標とかビジョンに共感しているのもあって、満足度高く働いてます。

――今後やりたいことがあれば、教えてください。
 “シゴトでココロオドル”ひとをもっとふやしたいというのが願望です。仕事でストレスを抱えている人だけでなく、仕事で退屈している人も救いたい。仕事で退屈さを抱えてる人って、30~40%くらいいるらしいんですよ。そういう人に対して、自分に合っていそうで楽しそうな会社に転職する、っていう選択肢を与えたいです。それから、計測をきちんとしたいですね。どうやって転職した人が実際幸せになったのか、というデータをあまり追えていないんです。そこを計測できるようになれたらと思っています。ちゃんとデータ計測したいし、ちゃんと困っている人にサービスを届けたい。それから、大学での授業ももっとやっていきたいです。機会があれば、母校である東北大学でも実施したいですね。

【プロフィール】

山田賢輔(やまだけんすけ)
東北大学大学院を修了後、WEB広告代理店に就職。2018年にウォンテッドリー株式会社に入社し、マーケティングや大学でのキャリア教育に携わっている。

【編集部後記】

 山田さんにお話をお伺いし、強く印象に残ったのは「とても楽しそうに働いている」ということ。ウォンテッドリー株式会社が目指す未来に共感し、自ら体現している様子を感じました。「Wantedly Visit」を使う企業・就活生・転職希望者が増えることは、“シゴトでココロオドル”方が増えることに直結すると感じます。これから「Local Book」でも、東北地域でこのサービスを広める手伝いが出来たら、と思いました。

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